ニキビ痕で受診される患者さんには、大きく分けて主に皮膚の凹みや毛穴で悩んでいる患者さんと、ニキビ後の赤みや色素沈着で悩んでいる患者さんがいらっしゃいます。(どちらも悩んでいる患者さんももちろんいらっしゃいます。)
ニキビ痕治療の選択肢として、凹みや毛穴にはダーマペンやフラクショナルレーザーなどが、赤みや色素沈着に対しては美白剤や光治療、メソセラピーなどがあります。
ダーマペンとフラクショナルレーザー、どっちの方が効果がありますか?
ニキビ痕、特に皮膚の凹凸で受診される患者さんによく聞かれるのがこの質問です。
今回はダーマペンとフラクショナルレーザー治療のメリット・デメリットについて説明します。
ダーマペン4とは
ダーマペン4は16本の極細針(約0.2mm)がついた機械を用いて、肌の表面に細かな穴を無数に開けることで、肌の再生能力を活性化させる治療です。
皮膚に開けた穴は小さな傷となりますが、その傷を修復する創傷治癒機転が働き、コラーゲンやエラスチンが生成され、皮膚のハリが改善しニキビ痕が目立たなくなる効果があります。
また、レチノールなどの薬剤を併用すると、薬効成分を肌の奥まで浸透させることができ、相乗効果が期待できます。
刺す針の長さを調節できるのですが、ニキビ跡治療ではある程度針を長く設定して深くまで刺す必要があります。
フラクショナルレーザーとは
フラクショナルレーザーは、細かなビーム径(0.1~0.2mm)のレーザーを当てる治療です。
大きく分けて皮膚への作用が強い(皮膚を蒸散させる)アブレイティブレーザーと、皮膚への作用がマイルド(皮膚を蒸散させない)なノンアブレイティブレーザーがあります。
皮膚への作用が強い分だけ、アブレイティブレーザーの方が効果が高いです。
ここではアブレイティブレーザーの一つであるフラクショナル炭酸ガスレーザーについて説明します。
フラクショナル炭酸ガスレーザーでは微細なビーム系のレーザーを照射することで、皮膚に細かな穴をたくさん開けそこに非常に小さなヤケドを作ります。
できた穴は傷となりますがこの傷を修復する際にコラーゲンやエラスチンが再構築され、肌を生まれ変わらせて凹凸を改善させます。
ダーマペン4とフラクショナルレーザーの比較
それでは、ダーマペン4とフラクショナルレーザー(フラクショナルCO2レーザー)の比較を行なっていきます。
① 効果
ダーマペン4もフラクショナルレーザーも皮膚に細かな穴を無数に開けるという点では同じような治療です。
空いた穴を自己修復する力を利用してコラーゲンやエラスチンを生成し、その結果皮膚に張りが出てニキビ痕の凹みが目立ちにくくなります。
両者の違いはダーマペン4では針で細かな穴を開けるだけなのに対して、フラクショナルレーザーでは開けた穴の周囲を蒸散させて小さなヤケドを起こす所です。
小さなヤケドが起き、それを修復するメカニズムが働く分だけ、フラクショナルレーザーの方が高い効果を発揮します。
また、フラクショナルレーザーでは、ニキビ跡の凹みの角を削って平坦化させるといったこともでき、様々な種類のニキビ跡に対応できます。
どちらの治療も1回の治療では不十分で、満足のいく効果を得るためにはフラクショナルレーザーでは3~5回、ダーマペン4では5~6回程度の施術が必要になります。
② ダウンタイム
ダウンタイムはダーマペン4の方が短いです。
ダーマペン4では、施術当日は点状の出血の痕ができ、施術部位全体が赤く腫れますが、2〜3日で赤みが改善して目立ちにくくなります。
赤みが落ち着くまでは専用のクリームやワセリンの塗布が必要になりますが、それ以降はメイクが可能になります。
一方、フラクショナルレーザーでは皮膚を蒸散させ小さなヤケドを起こす分、開けた穴の傷が治るのに時間がかかります。
施術当日は皮膚に点状に焦げたような灰色の穴の痕が無数にでき、照射部位全体が赤く腫れます。
点状の傷は数日で修復されますが、赤みが落ち着くのに1〜2週間かかることが多いです。
また、フラクショナルレーザーでは、小さなヤケドを作る分だけ肌へのダメージが大きくなるため、照射した点状の痕にそって色素沈着が起きることがあります。
数ヶ月程度で落ち着くことが多いですができるだけ起こさないように施術前後の保湿が大切です。
③ 痛み
どちらの施術も多少のチクチク・ヒリヒリした痛みは伴いますが、表面麻酔のクリームを塗ることでかなり痛みを軽減させることができます。
痛みが強い場合は施術中に風を当てることで和らげたり、施術後に冷やすことも可能です。
痛みに関してはどちらも大きな差はないと思います。
④ 費用
ダーマペン4では、使用する薬剤にもよりますが、全顔で20,000〜30,000円程度です。
一方、フラクショナルレーザーでは全顔で30,000円程度ですので、ダーマペン4の方が少し費用を抑えることが可能です。
まとめ
ダーマペン4とフラクショナルレーザーの比較をご紹介しました。
どちらの治療も満足のいく効果を得るには何回かの施術が必要になります。
ダウンタイムをできるだけ短く治療したい方にはダーマペン4がオススメです。金曜日に施術をすれば、月曜日にはほぼ目立たなくなってメイクをして出勤や通学が可能です。
一方、ダウンタイムが多少長くなっても良いから強い効果で少ない回数で治療したい、という場合はフラクショナルレーザーがオススメです。
ニキビ痕は一度治療して目立たなくなった部位は時間がたっても悪化することありません。
新しいニキビ、ニキビ痕ができない限り一度良くなった所はずっとその良い状態が維持されます。
ですので、それぞれのライフスタイルに合わせて治療を選択すると良いと思います。
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