医療ハイフ(医療HIFU)とエステハイフ(エステHIFU)の違いは?

メスで切らずにリフトアップできるたるみ治療器のハイフ(HIFU)。

たるんだフェイスラインをすっきりさせてリフトアップしたいけれど、フェイスリフトの手術をしたり、スレッドリフトをしたりするのはちょっと‥という方にお勧めです。

医療用のものは、ウルセラやウルトラセルQ+といった機種が有名です。

最近浜松でもエステでハイフを扱っていたり、ハイフ専門のエステサロンができたりしています。

そのため、医療用のハイフとエステのハイフのどちらを受けたらいいか悩んでいる方もいるかと思います。

今回は医療用のハイフとエステのハイフの違いについて説明します。

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ハイフ(HIFU)とは?

ハイフ(HIFU)とは、高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)のことをいいます。

皮膚の下のSMASという筋膜層に超音波を集中的に照射することで局所的に熱エネルギーが発生し、組織が凝固・変性します。

変性した組織は修復されるのですが(創傷治癒)、その修復過程で新たなコラーゲンが増生されることで、たるみが改善されリフトアップ効果が得られます。  

医療用のハイフとエステのハイフの違いは?

医療用のハイフもエステのハイフも超音波を照射するということでは同じですが、まず照射できる出力が大きく異なります。

その結果、効果や持続時間などにも違いが出てきます。以下にそれぞれの違いを挙げていきます。

出力の違い

ハイフは皮膚の下(皮下)のSMAS層に超音波を照射して局所的に熱を発生させ、組織を変性させる治療です。

熱湯や電子レンジに赤いお肉を入れると白くなってキュッと縮みますが、それと同じようなことが皮下で部分的に起こっているイメージです。

つまり、皮下にごくわずかなヤケド(熱損傷)を作っていくような治療で、ハイフの出力が高いほどその熱損傷が強くなり、その分しっかり修復されるためリフトアップ効果が高くなります。

医療用のハイフは医療行為として医療従事者が施術をするように設定された機器であるため、高い出力の超音波を当てることができます。

一方、エステのハイフは医療行為ではないため、たとえごくわずかでも体に傷をつける(皮下にヤケドを作る)ような出力の設定は認められていませんので、低い出力の超音波しか当てることができません。

したがって高い出力を出すことができる医療用ハイフの方が高い効果が実感できます。

また、効果の持続期間も医療用のハイフの方が長く、繰り返し照射をする場合3ヵ月~6ヵ月間隔での照射をお勧めしていますが、エステのハイフでは1か月おきに照射することが多いようです。

痛みの違い

先ほどの出力の違いにも関係しますが、医療用ハイフは出力が強い分、エステのハイフよりも強く痛みを感じる場合があります。

医療用ハイフのウルトラセルQ+の場合、通常は麻酔を使わずに施術可能ですが、骨の上(アゴや頬の骨の上)では骨をぐりぐりされているような痛みを感じることがあります。

希望により表面麻酔をすることも可能ですが、「痛くて中止してほしい」とか「麻酔をして欲しい」と言われることはまずないので、出力の微調節は必要なものの、基本的には無麻酔で行います。(ウルセラは痛みが強く、麻酔が必要です。)

施術者の医学的な知識の違い

医療用のハイフでは、医師や看護師が解剖学の知識に則って照射します。

リフトアップさせるのに効果的なSMASの範囲、大事な神経の走行、顔の骨格の左右差・個人差や、表情を作る筋肉(表情筋)の左右差や表情の癖などを考慮して照射をすることができます。

エステのハイフでは必ずしも施術者に解剖学的な知識が担保されているわけではないため、施術者の知識や経験によって効果に差が出る可能性があります。

安全性の違い

ハイフはダウンタイムや副作用がほとんどない施術ですが、ごくまれに皮膚のやけどや神経損傷などが発生するリスクがあります。

先ほど、医療用のハイフの方が高い出力を出せると書きましたが、その分、リスクも高くなります。

しかし、医療機関で施術を受けるため、万が一トラブルが発生した時もすぐに対応することができます

一方、エステのハイフではトラブルが発生してもすぐに医師の診察を受けることはできません。

また、エステのハイフは高い出力が出せないように制限されていますが、より高い効果を出そうと制限以上の出力で照射し、ヤケドなどの合併症を起こしてしまったというトラブルの報告があります。

独立行政法人 国民生活センターのHPによるとハイフを含めたセルフエステにおける相談事例が年々増えています。
エステのハイフでは、ヤケドや神経損傷の相談があるようです。
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20200213_1.htm

また、消費者庁では、2021年7月からエステサロン等でのHIFU(ハイフ)による事故に関わる調査を行なっており、2022年7月26日付けで経過報告も発表されています。
https://www.caa.go.jp/policies/council/csic/report/report_022/

価格の違い

医療用のハイフは効果は高いですが、1回あたりの価格も高くなります。

ただし、エステのハイフは価格は安いですが、効果が低く、頻回に照射しなければならないため、1回の施術の価格の比較ではなくトータルの施術の比較が必要です。

まとめ

医療用のハイフとエステのハイフの比較をしてみました。

医療用のハイフのほうが1回施術あたりの価格は高く痛みは強いですが、効果や安全性の面では優れているためオススメです。

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