手強いニキビ痕に対するサブシジョン

ニキビ痕には、凹み・盛り上がりといった肌の凹凸のニキビ痕と、赤みや黒ずみといった肌の色調の変化のニキビ痕があります。
その中でも、凹んでしまったニキビ痕に対する相談は多く、ダーマペンやフラクショナルレーザーといった治療が人気です。しかし、凹んだニキビ痕の中にはダーマペンやフラクショナルレーザーの効果が低く、サブシジョンが効果的なものがあります。
今回はサブシジョンの効果が出やすいニキビ痕について説明します。

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ニキビ痕の種類

ニキビ痕の凹み、クレーターは次の3つに分類されます。

①アイスピック型

小さく深い凹みで、アイスピックで刺したように見える凹みです。

②ローリング型

凹みが4〜5㎜以上と広く、辺縁がなだらかでお皿のように緩やかに窪んだニキビ痕です。ニキビ痕部の真皮が皮下組織と癒着してしまい、皮膚が引っ張られることで生じます。

③ボックス型

凹みの辺縁がほぼ直角に凹んでおりはっきり縁取られたようなニキビ痕です。凹みの底は平坦です。

これらのうち、サブシジョンが最も効果的なニキビ痕はローリング型です。
また、ボックス型にも効果が認められる場合があります。
それ以外に、水ぼうそうの痕や傷跡の凹みにもサブシジョンを行うことがあります。

サブシジョンとは?

ローリング型のニキビ痕の凹みは、ニキビ痕の下に硬い線維状の瘢痕があり、それがニキビ痕部の皮膚を引っ張ることで生じます。皮膚が皮下組織と癒着してしまっている状態です。

サブシジョンでは、注射針を用いてこの癒着を解除します。

サブシジョンの手順

①ニキビ痕部に局所麻酔を行います。

②注射針を刺してニキビ痕の下にある線維状の瘢痕組織を切断していきます。

サブシジョンでは、通常の注射針を用いることもありますが、範囲の広い場合などではカニューレといって先端が尖っていない鈍針を用いることもあります。カニューレは内出血のリスクを減らす効果があります。

ニキビ痕の部位や範囲によって針を使い分けます。

サブシジョンで解除した癒着部のスペースにヒアルロン酸を入れることもあります。ヒアルロン酸を入れることで、再癒着を予防する効果があります。

ヒアルロン酸は数ヶ月で吸収されてしまいますが、その間にその部分で組織の再構築が起きるため、ヒアルロン酸が吸収されて再度凹むことはありません。

ダウンタイム

施術後は針穴に絆創膏をはります。帰宅後は洗顔可能です。翌日からお化粧も可能になります。

合併症

内出血:2週間程度で徐々に吸収されていきます。
腫れ:数日で改善します。

効果が出るまでにどれくらいかかるか?

1回で十分な効果が出れば治療終了です。
1ヶ月程度開けて2〜3回繰り返すこともあります。

まとめ

手強いニキビ痕に対するサブシジョンについて説明しました。
ダーマペンやフラクショナルレーザーでなかなか改善しないニキビ痕はサブシジョンも検討してみるといいかと思います。

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